さらば、朝青龍。
久々のブログ更新になったのには理由があって、まあ、このところあちこち出歩いていたわけでして。なかなかまとまった時間がなかったのだが、そんなこともあって朝青龍の引退相撲にも足を運ぶことができなかった。
誰が何というと、俺はドルジのファンである。天下の横綱をつかまえて失礼な言い方かもしれないが、ヒューマンインタレスト的な視点で見て、これほど面白いトップアスリートは近来稀であった。行儀の正しいスポーツ選手なら、オリンピックや甲子園に幾らでもいる。個人的には、やはりタダ者ではない存在にカネを払いたい。
↑終了直後になって近くまで来たので、国技館の写真だけ撮影。これがミル・マスカラスなら、鞄持ちを買って出て会場へ入れたかもしれない(『スーパースター列伝』)。
勿論、朝青龍の相撲そのものも大好きだった。俺は『大相撲』誌2007年1月号で、何故か2ページに渡るインタビューを受けているが(一応、お相撲の仕事をしていたので)、そこでも「(vs稀勢の里で問題になった)けたぐりはアリ!」「時間いっぱいでまわしを叩く姿、NHKのカメラにガンを飛ばす姿、脇の下をぬぐったタオルで顔を拭く姿…どれも最高!」「朝青龍こそ角界一の凄みあるタレント!」みたいなことを偉そうに言い張っている。お相撲さんとのお付き合いもあるので、勝った後の「だめ押し」が非常に良くないことは理解しているが、彼の集中力と闘争心には毎度心からシビレさせて頂いた。
↑朝青龍には「格闘家」の匂いがあった。それでこういう絵を描いたこともあったが…いわゆる「ヒョードルジ」。
「あー、ドルジ引退かあ…」と知った時は、本当に脱力した。諸々の問題が重なり、結局は例の暴行事件が「だめ押し」になったわけだが、次第にぶつけどころのない悔しさが込み上げてきて堪らない気持ちになった。やったことは確かに悪いが、彼の存在が世間の鬱憤晴らしや「小市民の小さい道徳の確認」に利用されるのが、心底胸くそ悪かったのである。
その頃ある宴席で、朝青龍について「国技の頂点にいる人がみっともない。(石川)遼君を見習え」などと無茶苦茶言う年上の女性がいて、手にしたビールジョッキを床に叩き付けたくなったことがある。恐らく日常的には相撲に全く興味がない人物だったと思うが、そういう時だけ国技だの横綱の品格だのという言葉を持ち出されるのは、ある程度仕方のないこととはいえ非常に腹立たしいものだ(そもそも相撲は国技じゃねえっつーの)。
↑朝青龍の引退が決まって、複雑な心中を吐き出すように描いた絵。この作品を見たネクロ・ブッチャーさんは「おお、これは『アシュラショウリュウ』だな!」と米国人離れした駄洒落を口にしていました。
朝青龍の今後については、実はそれほどの興味はない。政治家を目指すという話もあるけれど、本人曰く「何もしなくても食っていけるよ」というくらいなので、何をやるにしてもモチベーション次第なんだろうと思う(そういった理由で、個人的に「格闘家転身」の可能性は低いと考えている)。
俺の中では、やっぱり朝青龍はファイターだったんだよなあ。
また品格云々言われるかもしれないけど、断髪式の直後に土俵にキスしてガッツポーズした元朝青龍、本当にカッコよかったわ。彼は彼なりのやり方で相撲を愛していたのだと俺は信じている。さらば、ドルゴルスレン・ダグワドドド…ああ、いいところで舌が回らない!
[イラスト、デザイン][プロレス、格闘技]
誰が何というと、俺はドルジのファンである。天下の横綱をつかまえて失礼な言い方かもしれないが、ヒューマンインタレスト的な視点で見て、これほど面白いトップアスリートは近来稀であった。行儀の正しいスポーツ選手なら、オリンピックや甲子園に幾らでもいる。個人的には、やはりタダ者ではない存在にカネを払いたい。
↑終了直後になって近くまで来たので、国技館の写真だけ撮影。これがミル・マスカラスなら、鞄持ちを買って出て会場へ入れたかもしれない(『スーパースター列伝』)。
勿論、朝青龍の相撲そのものも大好きだった。俺は『大相撲』誌2007年1月号で、何故か2ページに渡るインタビューを受けているが(一応、お相撲の仕事をしていたので)、そこでも「(vs稀勢の里で問題になった)けたぐりはアリ!」「時間いっぱいでまわしを叩く姿、NHKのカメラにガンを飛ばす姿、脇の下をぬぐったタオルで顔を拭く姿…どれも最高!」「朝青龍こそ角界一の凄みあるタレント!」みたいなことを偉そうに言い張っている。お相撲さんとのお付き合いもあるので、勝った後の「だめ押し」が非常に良くないことは理解しているが、彼の集中力と闘争心には毎度心からシビレさせて頂いた。
↑朝青龍には「格闘家」の匂いがあった。それでこういう絵を描いたこともあったが…いわゆる「ヒョードルジ」。
「あー、ドルジ引退かあ…」と知った時は、本当に脱力した。諸々の問題が重なり、結局は例の暴行事件が「だめ押し」になったわけだが、次第にぶつけどころのない悔しさが込み上げてきて堪らない気持ちになった。やったことは確かに悪いが、彼の存在が世間の鬱憤晴らしや「小市民の小さい道徳の確認」に利用されるのが、心底胸くそ悪かったのである。
その頃ある宴席で、朝青龍について「国技の頂点にいる人がみっともない。(石川)遼君を見習え」などと無茶苦茶言う年上の女性がいて、手にしたビールジョッキを床に叩き付けたくなったことがある。恐らく日常的には相撲に全く興味がない人物だったと思うが、そういう時だけ国技だの横綱の品格だのという言葉を持ち出されるのは、ある程度仕方のないこととはいえ非常に腹立たしいものだ(そもそも相撲は国技じゃねえっつーの)。
↑朝青龍の引退が決まって、複雑な心中を吐き出すように描いた絵。この作品を見たネクロ・ブッチャーさんは「おお、これは『アシュラショウリュウ』だな!」と米国人離れした駄洒落を口にしていました。
朝青龍の今後については、実はそれほどの興味はない。政治家を目指すという話もあるけれど、本人曰く「何もしなくても食っていけるよ」というくらいなので、何をやるにしてもモチベーション次第なんだろうと思う(そういった理由で、個人的に「格闘家転身」の可能性は低いと考えている)。
俺の中では、やっぱり朝青龍はファイターだったんだよなあ。
また品格云々言われるかもしれないけど、断髪式の直後に土俵にキスしてガッツポーズした元朝青龍、本当にカッコよかったわ。彼は彼なりのやり方で相撲を愛していたのだと俺は信じている。さらば、ドルゴルスレン・ダグワドドド…ああ、いいところで舌が回らない!
[イラスト、デザイン][プロレス、格闘技]
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「玉ニュータウン大交流会」その1。
上野アメ横商店街連合会青年部部長玉山氏(肩書きと名前の境目は各自検討のこと)から「小沢君、また着ぐるみの中身を頼むよ」と依頼されたのは忘れもしない…あれっ、いつだったっけ? 11月6日&7日開催予定の『アメ横秋の大感謝祭』、今年は人気番組『玉ニュータウン』(テレビ埼玉他全9局にて放映中)にご協力を頂く運びとなり、先ずは番組の公開イベントにアメ横のイメージキャラクターを派遣、「お名前募集」のキャンペーンに繋げていく壮大な計画だという。
というわけでゴリラ、いや猿…去る10月10日、東京都稲城市のよみうりランドEASTで開催された公開イベント「玉ニュータウン大交流会」へ「着ぐるみの中身担当」としてお邪魔してきた。毎度のことながら、自分がデザインしたキャラクターに入り込むというのは不思議な気分で…胎内回帰とかいうんでしょ、こういうの(適当)。
イベントの朝は早い。午前7時半頃、京王よみうりランド駅到着。電車から降りるや視界に飛び込む激しい大雨。屋外でのイベントだけに、文字通り暗雲が立ちこめる状況である。
↑玉山氏「これじゃ俺たちが雨男みたいじゃん。アメ横だけにさ」(←2点)
イチモツの、いや一抹の不安を抱えて一路会場へ。入場ゲートでは、ネギを手にしたヤングたちが開園前から列をなし、つくづく番組の人気を痛感。スタッフ用のパスを頂き、着ぐるみの入ったワゴン車を駐車場に入れるまではよかったが、ここでクルマのドアが開かなくなる謎のトラブル発生。マニュアルを手に首を捻りまくる玉山氏…暗雲は依然立ちこめたままである。
↑試行錯誤の末どうにか運び出した着ぐるみを出演者控室へ。表情に若干の緊張が伺えるのがお分かりだろうか。
番組スタッフの皆さんにご挨拶。「アメ横さんの出番は13時半からの前説になります。ですから13時くらいになったら準備に入ってください」…いやあ、まだ9時過ぎなんだな、コレが。そこで雨の中、遊園地内を散策することに。
↑先ずは腹ごしらえ。40代でありながら「健康優良児」と呼ぶに相応しい玉山氏。
↑食ったら即運動。草野球チームの投手である玉山氏だが、このゲームを見た限り実力は未知数。
↑軽い気持ちで訪れた入園者に対し、非常に過酷な任務を課すアトラクション。
↑観覧車から見下ろしたEAST。W★ING旗揚げシリーズ最終戦で、格闘三兄弟時代の斎藤彰俊がTNTを撃破した会場としても有名(…有名?)。
↑新宿コマ劇場「北島三郎特別公演」を思わせる大立ち回り。「プロレスって、実際に当てて本物の血を流すライダーショーなんだよな」と改めて確認(最後にサイン会が控えている点も含めて)。
↑ご覧の通り、実にぞんざいな扱いを受けている国宝。ガラスケースの中に雨水が染み込んで…こんなことで、いインカ?(←4点)
↑出番を控えて「アメンボ赤いなアイウエオ」と発声練習を試みるも、着ぐるみは一言も喋らぬ設定であった。
そんな珍道中を楽しんでいるうちに雨が上がり、正午前には空が明るくなってきた。ホッと胸を撫で下ろすついでに、ちょっとだけ乳首をいじってみたりする我々。雨天のままでは進行に支障が出るし、何よりお客さんたちが気の毒である。いやあ、アッパレ、アッパレ。
↑会場のEASTへ戻ると、ちょうどリハーサルの真っ最中。しかし、どーいうイベントなんだコレ?
天気が良くなったこともあり、入場するお客さんたちを着ぐるみ着用で出迎えることに。雨が上がったのは有り難いが、湿度と温度はとんでもないことになっている。かなりの苦戦を強いられることは必至だ。
↑これぞ正真正銘のモンスターファーブーツ。実際、怪物なんだから仕方ないだろ(←誰に訴えているのかは不明)。
↑というわけで会場入場口にてお出迎え。「可愛い!」「…何コレ?」「握手して!」「…何コレ?」「写真いいですか?」「…何コレ?」ありとあらゆる反応を頂き嬉しい限り。
↑おギャルにも大人気。一見楽しげに見えるが、マスクの中身はとても人様に見せられぬ形相。
10分ばかり愛想を振りまいていると、着ぐるみ内の酸素が急激に減っていくのが分かった。蒸し暑さもピークに達し、心が折れたら意識を失いそうなほど。こんなこともあろうかと「顔を叩いたらピンチということで」と事前に決めておいたので「そろそろ限界か」と玉山氏に向かってサインを送ると…氏は呑気に携帯の画面を眺めるだけで、こちらのアピールに全く気付いていないのであった。やむを得ず、深呼吸を繰り返しつつ玉山氏に近付くと、何を思ったのか氏は2、3メートル後退して離れていってしまう。玉山さん、邪魔だといってるわけじゃないんですよ!
そんな玉山氏が着ぐるみの異変に気付いたのは、更に5分を経過してからであった(最後は俺、玉山さんの肩を叩いたんだから)。玉山氏と番組のスーパーバイザー加治氏に手を引いて頂き(足下が見えないので、ひとりで階段を下りることが出来ない)、まるで介護を受けているかのように控室へ。お客さんの視界から外れたところでマスクを取ると、目の前にブワーッと湯気が立つのが見えた。これでは本番の前説が思いやられる…(と、ドキドキさせつつ次回へ続く…いいからドキドキしてろ!)。
『玉ニュータウン』公式ページ
http://www.teletama.jp/tamanew/index.htm
『アメ横.net(アメヨコネット)』
http://www.ameyoko.net/
[イラスト、デザイン][着ぐるみ][イベント]
というわけでゴリラ、いや猿…去る10月10日、東京都稲城市のよみうりランドEASTで開催された公開イベント「玉ニュータウン大交流会」へ「着ぐるみの中身担当」としてお邪魔してきた。毎度のことながら、自分がデザインしたキャラクターに入り込むというのは不思議な気分で…胎内回帰とかいうんでしょ、こういうの(適当)。
イベントの朝は早い。午前7時半頃、京王よみうりランド駅到着。電車から降りるや視界に飛び込む激しい大雨。屋外でのイベントだけに、文字通り暗雲が立ちこめる状況である。
↑玉山氏「これじゃ俺たちが雨男みたいじゃん。アメ横だけにさ」(←2点)
イチモツの、いや一抹の不安を抱えて一路会場へ。入場ゲートでは、ネギを手にしたヤングたちが開園前から列をなし、つくづく番組の人気を痛感。スタッフ用のパスを頂き、着ぐるみの入ったワゴン車を駐車場に入れるまではよかったが、ここでクルマのドアが開かなくなる謎のトラブル発生。マニュアルを手に首を捻りまくる玉山氏…暗雲は依然立ちこめたままである。
↑試行錯誤の末どうにか運び出した着ぐるみを出演者控室へ。表情に若干の緊張が伺えるのがお分かりだろうか。
番組スタッフの皆さんにご挨拶。「アメ横さんの出番は13時半からの前説になります。ですから13時くらいになったら準備に入ってください」…いやあ、まだ9時過ぎなんだな、コレが。そこで雨の中、遊園地内を散策することに。
↑先ずは腹ごしらえ。40代でありながら「健康優良児」と呼ぶに相応しい玉山氏。
↑食ったら即運動。草野球チームの投手である玉山氏だが、このゲームを見た限り実力は未知数。
↑軽い気持ちで訪れた入園者に対し、非常に過酷な任務を課すアトラクション。
↑観覧車から見下ろしたEAST。W★ING旗揚げシリーズ最終戦で、格闘三兄弟時代の斎藤彰俊がTNTを撃破した会場としても有名(…有名?)。
↑新宿コマ劇場「北島三郎特別公演」を思わせる大立ち回り。「プロレスって、実際に当てて本物の血を流すライダーショーなんだよな」と改めて確認(最後にサイン会が控えている点も含めて)。
↑ご覧の通り、実にぞんざいな扱いを受けている国宝。ガラスケースの中に雨水が染み込んで…こんなことで、いインカ?(←4点)
↑出番を控えて「アメンボ赤いなアイウエオ」と発声練習を試みるも、着ぐるみは一言も喋らぬ設定であった。
そんな珍道中を楽しんでいるうちに雨が上がり、正午前には空が明るくなってきた。ホッと胸を撫で下ろすついでに、ちょっとだけ乳首をいじってみたりする我々。雨天のままでは進行に支障が出るし、何よりお客さんたちが気の毒である。いやあ、アッパレ、アッパレ。
↑会場のEASTへ戻ると、ちょうどリハーサルの真っ最中。しかし、どーいうイベントなんだコレ?
天気が良くなったこともあり、入場するお客さんたちを着ぐるみ着用で出迎えることに。雨が上がったのは有り難いが、湿度と温度はとんでもないことになっている。かなりの苦戦を強いられることは必至だ。
↑これぞ正真正銘のモンスターファーブーツ。実際、怪物なんだから仕方ないだろ(←誰に訴えているのかは不明)。
↑というわけで会場入場口にてお出迎え。「可愛い!」「…何コレ?」「握手して!」「…何コレ?」「写真いいですか?」「…何コレ?」ありとあらゆる反応を頂き嬉しい限り。
↑おギャルにも大人気。一見楽しげに見えるが、マスクの中身はとても人様に見せられぬ形相。
10分ばかり愛想を振りまいていると、着ぐるみ内の酸素が急激に減っていくのが分かった。蒸し暑さもピークに達し、心が折れたら意識を失いそうなほど。こんなこともあろうかと「顔を叩いたらピンチということで」と事前に決めておいたので「そろそろ限界か」と玉山氏に向かってサインを送ると…氏は呑気に携帯の画面を眺めるだけで、こちらのアピールに全く気付いていないのであった。やむを得ず、深呼吸を繰り返しつつ玉山氏に近付くと、何を思ったのか氏は2、3メートル後退して離れていってしまう。玉山さん、邪魔だといってるわけじゃないんですよ!
そんな玉山氏が着ぐるみの異変に気付いたのは、更に5分を経過してからであった(最後は俺、玉山さんの肩を叩いたんだから)。玉山氏と番組のスーパーバイザー加治氏に手を引いて頂き(足下が見えないので、ひとりで階段を下りることが出来ない)、まるで介護を受けているかのように控室へ。お客さんの視界から外れたところでマスクを取ると、目の前にブワーッと湯気が立つのが見えた。これでは本番の前説が思いやられる…(と、ドキドキさせつつ次回へ続く…いいからドキドキしてろ!)。
『玉ニュータウン』公式ページ
http://www.teletama.jp/tamanew/index.htm
『アメ横.net(アメヨコネット)』
http://www.ameyoko.net/
[イラスト、デザイン][着ぐるみ][イベント]
「玉ニュータウン大交流会」その2。
※前回のあらすじ…前回を読んでください。
お客さんのお出迎えから逃走し、舞台裏で着ぐるみを脱いだ俺は、完全に青色吐息。周囲の皆さんが飲み物を差し出してくれたり、濡れナプキンで首筋を拭いてくれたりするのを、恐縮しつつ全く遠慮できない。「あー気持ちいい…もっと、もっと頂戴」。裸のままの、正直な自分がそこにいましたよ。
数分間呆然としていると「そろそろ前説が始まります!」という声が聞こえてきた。再びブーツとボディを身に付けて、舞台の裏まで移動。非常に間抜けなスタイルだが、こういった現場では全く浮くことがなく、寧ろ「ここにいてもいいんだ」という通行手形を得た感覚になる。
前説担当としてご紹介を受けたのは、俳優の渡辺恋(れん)さん。男らしい色気と艶をぷんぷんと匂わし、これぞプロというオーラが凄まじい。全体にテッカテカして、外国産の高級なクワガタを思わせる威厳がある(←褒め言葉です、一応)。
鋭い視線をこちらに向けて「何か得意なアクションはありますか?」と渡辺さん。
「いえ、そういったものはまだ何もなくてですね。手足の可動域が狭いので、あまり派手な動きは出来ないんです」
「そうですか。実はこういうやりとりを考えていまして…」
スタッフさんの話によると、前説の時間は10分から15分。ついさっき15分でKOされたことを考えると、かなりの試練が予想される。暑いのは我慢できるが、酸素が薄くなっていくのは生き物として辛い。
↑出陣を控えたこの勇姿。頭の中では適当な入場テーマがヘビロテ中。
大きく深呼吸してから意を決してマスク装着。何だか新人の海女さんになった気分である。足下が見えないので、渡辺さんに手を引かれながら舞台上へ。拍手と歓声が着ぐるみの中まで聞こえてくるから、観客の数はかなり多いはずだ。しかし俺の視界には、数メートル先の舞台(地面)しか入らない。
↑後から聞いたところ2,000人を超える大観衆だったという。『玉ニュー』人気、恐るべし。
元々その辺は図太いのだが、何も見えなければ緊張のしようがない。マイク越しの渡辺さんのトークを聞きながら、可能な限り手足と首を揺らした。着ぐるみを身に付けるのはこれで4回目くらいだが、それなりに慣れもあって「ちょっとこっち動かしてみようかな?」といった実験もできるようになってきた。まあ、客席から見たら、非常に小さな動きかもしれないが…。
渡辺さんに仕込んで頂いたエアギターも無事成功。ザ・フーのピート・タウンゼントになりきって、ブンブン腕を振り回しましたよ(間違っても布袋寅泰のつもりではないので注意)。
↑肉体的な面も含めて、ステージ上では全く不安がなかった。ハッキリいうと物凄く楽しかったんですわ。
予定通り15分ほどで前説は終了。マスク内はやはり息苦しく汗だくだったが、エンジョイしていたからか出迎えの時よりもずっと楽だった。再び渡辺さんに手を引かれて退場。「後ろ姿、可愛い!」という声が聞こえると、思わず手やお尻を振って応えてしまう。
↑舞台上では、常に渡辺さんのトークに守られている感覚だった。最後までありがとうございました。
↑プロデューサーさん曰く「随分やせましたねえ!」。
↑舞台袖から見た光景。これだけ見ると「…どんな番組なんだ?」という疑問を抱かずにいられない。
↑一仕事終えてホッとする俺と、瞬時に遊園地気分に切り替えが利く玉山氏の対照的な表情。
イベントは大盛況且つ大成功。控室でお弁当を食べていても、大観衆の盛り上がりがビンビンと伝わってくる。図々しく参加させて頂いた打ち上げの席では、改めて渡辺恋さんにご挨拶が出来て嬉しかった。記念に2ショットを撮らせて頂いたが、プライベートの席という判断から、写真ではなくイラストを掲載しておきます。
↑まるでオセロですな。どちらの方がモテるかは、文字通り絵に描いたように明らか。
最後に肝心なことをひとつ…現在アメ横さんでは、このイメージキャラクターの名称を募集している。そこで人気番組の『玉ニュー』さんにご協力を仰ぎ、イベントを通じて募集の告知をして頂くことになった。今回はその案内役としてデザイナー自らが着ぐるみに入り、貴重な前説のお時間を頂戴したという次第。
『玉ニュー』ファンの皆様、ポッと出の新参者ですが可愛がってやってください!
↑もちろん番組の視聴者に限らずどなたでもご応募できます。詳しくはこちらからどうぞ!
『玉ニュータウン』公式ページ
http://www.teletama.jp/tamanew/index.htm
『アメ横.net(アメヨコネット)』(キャラクター名のご応募はこちらから!)
http://www.ameyoko.net/
[イラスト、デザイン][着ぐるみ][イベント]